ゆとり
宝塚LIBREのシマカワダンキです!
先日とある病院にカットしに行きました。
この病院に訪問カットするのは3回目でしたが、今回の利用者様の人数なんと
17名
その人数を2人で3時間で仕上げなければなりません。
単純計算で一人当たり20分で仕上げなければなりません。
その中でも準備や一人一人に領収書を書いたりお迎えで時間ロスする時間も省くとカット時間は最低12分程度になるかと思います。
(僕のいつものカット時間は40分です笑)
施設に伺いアポを取り、限られた時間を施設様に頂いているので、
時間に対してはとてもシビアです。
ましてやその中で車椅子でカットする方、体が傾いたままでカットを希望する方、ベッドのままカットされる方など様々
臨機応変な対応が求められます。
時間に追われる中、普段しない作業を求められる現場。
前回、前々回と2回目まではあたふたしまくりで
これに関しては確実に自分の力不足なのですが
会話をする余裕もなかったんです。
今回は3回目、人数も多いということで、自分なりのタイムテーブルを事前に考え、よりスムーズに作業できるように下準備や、道具の配置は充分にしました。
そんななかで少しのゆとりと、余裕が生まれ、利用者様との会話が出来るようになりました。
余裕がないことはお客様には関係がない。
利用者様は数少ないカットで息抜きをしに来てくれます。
そんな中で自分のしていたことは作業になっていたのではないだろうか?
もっというと、
カット時間を短縮すれば会話の時間を増やせるんです。
そんなことをようやく考えるようになりました。
今回の利用者様とは会話も交えた施術、なにより作業ではなく接客を心がけました。
そしてそのできた余裕で出会った2名のお客様をご紹介したいと思います。
1人目は102歳のおばあちゃん。
凄く元気で明るく気さくに話して頂きました。
元気の秘訣は
『甘いものを食べること。それ以外は何も気にした事がない。』
と言っていました。
これだけでも凄いのですが、僕が1番凄いなと思った事。
感謝を忘れない
施術中何度もありがとうと言って頂きました。
なにをするにもありがとう。
そして終始笑顔。
凄く楽しい時間を過ごさせて頂いたとともに、僕がなにか貰った気がしました。
そしてもう1人の方は
これまた、凄い笑顔の素敵なお父さん。
一見どこが悪いかもわからないような元気と笑顔。
そして、施術をしていると、
『抗ガン剤打ってるから、頭皮ベタベタするけどごめんな!』
と、
抗ガン剤は長いんですか?と聞くと、
『半年前に肺がんになってもうてん!余命はあと半年らしいわ!』
と笑いながら言っていました。
衝撃でなにも言えない僕に続けて
『楽しまな損やろ!落ち込んでもしゃあないし、なるようになるわ!』
と笑顔で一言。
びっくりしました。
その辺に歩いている人の何倍もポジティブ、そして周りに気を遣わせないような振る舞い。
凄いなんて言葉だけでは表現できない、してはいけないそんな方でした。
自分の悩み事なんて凄くちっぽけで、周りに愚痴愚痴いっている事が恥ずかしくなりました。
そんな御二方と会話ができたのは全て
自分に余裕ができたから。
これに尽きると思います。
ちょっとタイムを意識するだけで
ちょっと準備をするだけで
ここまで有意義な時間とありがたいお話ができた事、そしてなにより自分が楽しんで仕事ができていた事に気づきました。
これからのサロンワークでも少しのゆとりと余裕を持てるように技術向上して行きたいと思います。